禁煙と転職とモテたい願望

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【種子法廃案】現役農家の親父殿と車の中で「種子法廃案になったけど実際どうなの?」と聞いてみた。

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僕の実家はお米とその他の農作物を育てる専業農家。僕がまだ小さな頃は肉牛を飼育していたけれど今は野菜の苗を育てていました。といっても、それは最近で以前は20年ほどパンジーやら金魚草などの、よく小学校の花壇に植えられていそうな黒いポットに入ったお花の苗を育てていました。

 

「花って、出荷前に葉っぱをとるのが実は面倒くさくってさ」と父の言葉。確かにアレは面倒くさかった。花は直接お花屋さんではなく、市場に一度卸してから、そこで業者さんに競り落とされます。想像しづらい人は、よくテレビで見る築地などの魚市場の競りを想像していただけると分かりやすいと思います(実際は違いますが)。

 

現品を直接見て買い取りが行われるので、見栄えを良くするために黄色くなったり少し枯れかけた葉っぱを一つ一つ出荷前に取らなければ商品価値が下がってしまうのです。

 

取り扱っていた商品が胡蝶蘭などのように鉢物でないので、基本はトレー(花かご 6×4=24)単位での取引になりますので、例えば30出荷しようとすると700近くのお花のポット一つひとつを確認していく必要があるんですね。僕も小さい頃は時給30円or昼ごはんにラーメンを奢ってもらうでお手伝いを実家住まいの時はしていたので、その選択には心から同意しました。というか、時給30円って・・・。僕があまり職種を給料を重視しない土壌は、ここから来ているのかと少し愕然とします。

 

さてここからが本題ですが、2018年の4月に種子法が廃止されました。種子法は正式には主要農作物種子法と言い、簡単に言えば「美味しくて育てやすいお米や大豆や麦などを、国民に安定して供給するのは国(都道府県)の責任ですよ〜」という法律ですね。

 

この法律が廃止されたので「このままでは日本の生活基盤となる農作物が海外メーカーに乗っ取られてしまう!」と声高らかに叫ばれているわけです。

 

が!!!!正直あんまりピンと来ない人がいたりすると思います。

 

結果はなんとなく分かるけど、いまいち繋がらない。そんな人も多いことでしょう。それは、とある事柄が普通は説明されないからです。

 

唐突ですが、みなさんは田植えの手順をご存知でしょうか?

 

多分、1.苗を育てて、2.田植えをして、3.農薬を撒いて、4.稲刈りを行うくらいでしょうか?

 

ハイ、ほとんど正解です。実はお米ってとっても手のかからない農作物なんですね(あくまで他の方作物と較べてですが・・・)。ですが、あんまり皆さん意識をしないのですが、稲の苗を育てるためには種が必要です。ですので、農家もどこかしらから種(種籾)を購入しなければならないのです。

 

ここが種子法の廃止と直接関係するんですね。

 

基本的には農家さんはその土地にある農協さんから種籾を購入します。

 

えッ?米農家って自分のことろで収穫したお米を使うんじゃないの?と思われるかもしれませんが、収穫したお米も全部農協さんに納めます。で、毎月(?)農協さんからお米が届くわけなので、実は我が家で収穫したお米を直接食べてるというわけじゃないんです。(もちろん例外はあります)

 

お米も毎年バージョンアップしているので、来年用の種籾用のお米を育てている農家さんもいるくらいです。

 

少し話が脱線しますが、昨年2017年の台風の影響で北海道産のポテトチップス用のじゃがいもが不足になったのは記憶に新しいと思います。最近になってようやく解消されましたが、アレは単純に北海道のじゃがいも農家さんが回復しただけじゃなくて、けっこう裏ではドタバタしてました。

 

じゃがいもも種がなければ育てる育てない以前の話になりますので、昨年の内から他の県でせっせと種芋づくりを励んていたのです。じゃがいも農家さんは土壌回復に。他の県の農家さんは依頼されてせっせと種芋づくりを頑張ってたのです!訊く話によると遠く九州の熊本まで依頼をしていたところ熊本震災が起こり、種芋を植えていた畑も壊滅的な打撃を受けた中、ボランティアを募って文字通り汗水たらして収穫したそうです。

 

そんな訳で、作物を育てるためには種となる必要が必要なわけです。

 

で、農家さんもどこかしらかで種籾を購入する必要があるのですが、都道府県の推奨品であれば農協さんで比較的に安価で購入できます。それは国の補助金が毎年予算組みをされていているからですね。

 

よく、メーカーさんのお米の値段が提示されていますが、値段が高いのもその要因の一つなんですね。国という巨大なバックを受けている農協さんと、体一つのメーカーさんの値段が違うのも頷ける話です。

 

というのが概要で、先日実家に帰省した時に父に「で、実際どうなの?」と訊いてみると「変わらないよ。年月が違うもん。日本って結構場所によって土壌や気候も違うし。都道府県ごとに細かくオーダーで調整して販売してるから。それに少なくとも俺が現役(66歳)の時は変わらんから心配してない。知り合いの農協に勤めてる人にはかなりの問い合わせがきてるらしいけど」と他人事。

 

「そもそもあんま米作り自体が儲かんねーのに、『種籾の値段は上げます。でも、今年はコレだけ収穫してください』って言われて誰がすんだよ」と若干キレ気味。

 

そうです。お米はあんまり儲かりません。僕の地元でも高齢化が進み農業従事者のが減り、現役の農家さんに管理して欲しいと知り合いに頼まれ畑だけが増えていく現状。同級生の農家の知り合いはとうとう田んぼの総面積が18町(1町=1ヘクタール=10,000㎡[100m×100m])を越えたそうです。実家の田んぼ総面積3〜4町でも田植えだけで数日かかるのに、本当に数値を訊いた時は腰が抜けそうになりました。ちなみに伝えると基本的に地元での一つの田んぼの大きさは5〜6反が平均的。一番大きくても1町くらいなので、3〜4町でも田んぼ総数は軽く小さいものを含めると軽く10を超えます。18町以上になると50から60個くらいの田んぼに一つひとつ田植えをしないといけないのです。

 

最終的には「気にするところはそこじゃねーだろ!」というのがウチの農家をしている父の認識でした。

 

まあ、そうですよね。だが、僕は農家を継がない!!!!

 

それでは、また。餅夫でした。