禁煙と転職とモテたい願望

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【病院と薬局】あれ?そういえば、昔って病院で直接お薬もらってたよな、と思ったら見るお話し。【医薬分業】


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物心ついたばかりの僕は、病院とは無縁で、すなわち無敵の存在でした。ですので、風邪も2年に1度引けば多い方でした。

 

そんな僕ですが病気にかかると、やっぱり町の病院に行くわけです。今のように、かかりつけ医というのは存在せず、町内で一つしかないからという理由で、同じ病院にずっと通っていた記憶があります。

 

そこは診察を終えると「じゃあ、これ出しておいて」と、先生が看護師に指示を出して、会計と一緒に薬を渡してくれる病院でした。

 

昔はそれが一般的だったと思います。

 

けれど、大人になり都心部に引っ越しからは「病院で処方箋を受け取って、薬局で薬をもらう」という流れが普通になっていることに気付きました。

 

昔はそれほど気になりませんでしたが、今は周りを見渡せばどこかしらに薬局がある気がします。少し気になって軒数を調べてみるところ、薬局はコンビニの数を超えているようです。全国の薬局数は58,678件(平成28年度)。コンビニ総数55,395軒(平成29年2月)

 

そんなわけで(?)今回は病院と薬局がなぜ別になったのか。そしてその理由を、調べてみようと思います。

 

 

病院と薬局が分かれた理由

 

医薬分業

そもそも病院と薬局が分かれたのは「医薬分業」という考えが元となっています。

 

医薬分業とは、簡単に説明すると「医師は診療のみを行い、薬は薬剤師に任せる」という考え方のことです。

 

はじまりは神聖ローマ帝国頃。13世紀に定められた医師が薬局をもつことを禁じた「5ヵ条の法律(薬剤師大憲章)」がルーツとされています。

 

日本での広がり

 日本では、明治時代にその考えが入ってきますが、広がることはありませんでした。

 

最初に動きがあったのは第二次世界大戦が終わり、日本がアメリカに占拠されたタイミングです。GHQが日本政府に対し、アメリカ流の医薬分業を迫り、そして1951年に「医薬分業法案」が制定されました。

 

しかし、これでも広がりません。

 

それは当時から、薬が医師にとって大切な収入源の一つだったからです。

 

誰も好き好んで、金の卵を産むニワトリは殺しません。制定後も法律のぬけ穴をついて、今まで通り医師が調剤する流れが続くことになります。

 

ようやく流れが変わるのが1974年。診療報酬改定があり、処方箋料が前年まで6点(60円)であったのが、50点(500円)に引き上げられました。

 

これによって、ようやく医師は重い腰を上げることとなります。

 

偉業分業のメリットデメリット

 

もちろん薬局と病院が分かれたのは、金銭面だけの問題ではありません。

 

キチンとメリット・デメリットがあるのです。

 

メリット

 

薬の副作用の心配をしなくていい

世の中には「鰻と梅干」「スイカと天ぷら」というように食べ合わせが悪いものが存在します。それは薬も同じです。一定の薬と薬・薬と嗜好品の相互作用で薬本来の効果に影響を与える「飲み合わせ」が存在します。

 

また、常時服用している薬を全て把握している人は多くないでしょう。常用している薬以外にも、小さいころから馴染んだ市販の薬剤まで考えると特にそうです。

 

服用している薬を、同じ薬局で一括して管理してもらうことで、思いがけない飲み合わせや薬害*1の危険性を未然に防ぐことができます。

 

処方されている薬への理解度が深まる

処方された薬の有用性(効果)だけでなく、副作用、用法などについて、医師と薬剤師が連携して説明することができます。

 

薬とは過剰に摂取すればその分、上手く作用するわけではありません。

 

直接の指導・説明により患者の薬に対する理解を深めることで、用法どおり服用することが期待できます。その結果、薬物療法の有効性・安全性が向上します。

 

患者に柔軟な対応ができる

「餅は餅屋」という言葉があります。患者を診断するプロが医師であるなら、望まれた薬剤を提供するのが薬剤師の腕の見せ所といったところでしょうか。

 

もしも医師が患者を診断して、それに対する最も効果的な薬が手元にない場合。院内処方の場合は、それに近いベターな薬が出てくるかもしれません。

 

過剰な薬の在庫を抱えることは経営上のリスクにも繋がりますので仕方ないと言えるでしょう。

 

しかし、院外の場合、医師の多くが「この薬は近くだったら○○か△△にありますよ」といった具合に、珍しい薬でもどこの薬局ならあるのか把握していることが多いと感じます。

 

医薬分業になることで、病院側は過剰な在庫リスクを負わず、患者にはベストな薬を提供できるのです。

 

処方箋で薬のことを知ることができる

 

医師に処方箋を交付してもらうことにより、自分が服用している薬を深く知ることができる。

 

患者の薬の待ち時間が短縮される

 

病院というのは場所と時期によりけりですが、非常に混雑します。それが薬の受け取りまでも同じタイミングだとしたら待たなければないでしょう。

 

薬局を上手く利用することで、負担を軽減することができ比較的早く薬を出すことができます。


病院薬剤師の対外への負担が減少し、本来の院内のお仕事に力を入れられる

 

これは僕たち利用者たちの立場ではなく、大きく言えば病院の利点だと思います。

 

もしもその病院で、院内患者もいるとしたら、薬剤師さんは来院される患者と院内患者の両方を担当するのは大変です。

 

分業にすることで、院内患者へ注力してクオリティを高めることができます。

 

デメリット

薬をもらうために薬局に行かないといけないという二度手間

 正直とても面倒くさいですね。

 

隣接しているところもありますが、徒歩数分かかることもあるので面倒くさいです。

 

処方箋料などの加算により患者の一部負担金が増えること


個人的に一番衝撃の項目。

 

でも、よく考えれば当たり前なんですが、処方箋を出す=お金が掛かるんですね。

 

下記の資料では、院内処方と院外処方では約三倍も違うと指摘されています。ここから保険料として何割分だけ実費として払うにしても、安いほうが嬉しいのは確かです。

処方する薬剤が同じ金額の場合でも、院内処方と院外処方で診療報酬(技術料)に大きな差が生じている。

院内処方940円
院外処方2,900円
※◆1処方の平均的な技術料(薬剤料6,360円あたり)

参考資料:診療報酬https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/z12.pdf

 

 最後に

 

三十路を過ぎても病院にはあまり縁のない、無敵な人生を歩んでいきたい・・・。

 

それでは、また。餅夫でした。

 

 

 

参考資料:

「薬害とは何か」
https://www.pmrj.jp/publications/02/shiryo_slides/yakugai_shiryo20130123-1.pdf

 

参考データ:診療報酬https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/z12.pdf

 

日本フランチャイズチェーン協会
http://www.jfa-fc.or.jp/particle/320.html

 

日本における医療分業の過去、現在、未来
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpstj/74/2/74_102/_pdf


診療報酬とは、医療保険から医療機関に支払われる治療費のこと
https://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/sinryouhoushuu/sinryouhoushuu.htm

 

医薬分業政策の評価と課題
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/8539.pdf

 

平成28年度衛生行政報告例の概況-結果の概要より
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/16/dl/kekka5.pdf

 

 

*1:適正使用しても防ぐことができない医薬品等による健康被害